腹腔内睾丸

rainが続いていますね。。。皆さん体調を崩していませんか?

今日は去勢手術予定の犬ちゃんが来院しました。この犬ちゃん、実は睾丸が一つしか表面に出ておらず、もう一つはお腹の中に入ったままでした。

精巣は、胎生期、腎臓の後ろ側辺りで発生し、胎仔の発育とともに発達しながら下降して膀胱の裏から鼠径部に至り、通常、生後1~2か月の間に陰嚢内に納まります。性ホルモンが作用しなかったり、遺伝的に精巣の発達が滞ったり、精巣がうまく鼠径部を通過できなかったりすれと、腹腔内か鼠径部に精巣が停留したままになります。

停留精巣は遺伝的要素が強いと考えられ、精巣が片方だけ停留しているオスの犬ちゃんが交配すると、停留精巣の子犬が生まれやすくなるので、繁殖はおすすめしません。というのも、お腹の中にある精巣は腫瘍になる確率が非常に高くなるからです。そのため、去勢することが精巣腫瘍の予防となります。精巣腫瘍の中には悪性化するものもあり、周辺のリンパ節に転移すれば、尿管や腸管を圧迫して排尿、排便がうまくいかなくなることもあります。 また「セルトリー細胞腫」といった精巣腫瘍になれば、腫瘍化して大きくなった精巣から女性ホルモン(エストロジェン)が大量に分泌されて乳腺が腫れたり、乳頭が大きくなったり、皮膚の状態が悪くなったり、さらには造血機能を持つ骨髄に悪影響を及ぼして、再生不良性貧血を起こすこともあります。

この犬ちゃん、診察時には鼡径部に精巣は見当たらず、お腹の中にあるので、お腹を切る手術になりますと話していたのですが、麻酔をかけて力を抜いた状態で見ると、鼡径部にありましたsign03手術時間も短くなり、手術部位も小さくなったので、良かったですhappy01

精巣が一つもしくは両方ともない場合は病院にご相談ください。