会陰とは

会陰部とは左右の大腿と臀部で囲まれる骨盤の出口全体のことで、後ろからみると尾と坐骨に囲われた肛門周囲の領域を言います。

会陰ヘルニアの概要

遺伝性およびホルモンの異常が原因として考えられているが7~9歳に発症ミニチュアダックス、チワワ、ボストンテリア、コリーに多いといわれています。

症状

会陰部の腫大、しぶりおよび便秘が代表的な症状です。これらの症状は平均的には5~8か月前からあって、初めて病院に連れてくるといわれているほど、経過がゆっくりと長く続くものです。ゆっくりとしている一方、膀胱がヘルニア部に脱出すると、尿失禁、無尿および嘔吐と重篤な症状が急に見られます。またそれらに伴って全身的な症状、元気消失、食欲不振、脱水、血便、下痢などが認められるようになり、場合によっては腎不全などで命の危険性も高い病気であります。

診断と治療

治すという意味では外科手術が唯一の治療法です。

またホルモン由来といわれているほど男性ホルモンの関与が疑われることから去勢手術を一緒に行うことが重要視されています。

高齢であるとか、金銭的な問題などで対症治療として、下剤や浣腸、食事療法が選択されることもあります。

手術方法は多種多様で、

  • あいた穴をふさぐように筋肉を縫う基本法
  • 筋肉の向きを変えて穴をふさぐ筋転移法(いろいろなところの筋肉を使う方法が存在)
  • 人工材料もしくは生体材料で穴をふさぐ方法

などがあげられます。

いずれにしてもヘルニアの状態(重症度)や術者の各手術の習熟度、起こりうる合併症を考慮して手術方法が選択されます。

全般的に見ても他の手術に比べ再発率が高い病気といってよいでしょう。

そのため、手術した後の食事療法、体重制限、運動制限が必要になります。

会陰ヘルニア01

↑これは左側の会陰ヘルニアです。

上に見えるのが糸で縛った肛門です。

金属のはさみでつままれたものがガーゼで、このスペースが空いてしまっているのです。

会陰ヘルニア02

↑穴をふさいだ後です。

この手術は去勢手術した後に必要なくなった総鞘膜という精巣を包む膜を利用した手術です。

(人工のものをつかうよりももともと自分の体のものを使ったほうが安全で副作用が出ません!)

症状が重くなる前に気づき、早めの治療ができるように、定期的な健康診断をおすすめします。