輸血

少しずつ暖かくなってきましたね。桜の開花cherryblossomが待ち遠しいですsign03

先日、緊急で輸血が必要な猫ちゃんがやってきました。幸い、ドナーとなってくれる猫ちゃんがすぐに見つかったので、健康診断をして、採血をおこないました。ねこちゃんにも血液型はあるので、お互いの採血をし、血液を混ぜ合わせて凝固しないかをみるクロスマッチ検査を行います検査で一致すれば採血され、輸血が行われます。

猫ちゃんには3種類の血液型があり、A型、B型、AB型の3つに分類されます。
多くはA型で、アビシニアン、ジャパニーズボブテイル(元は日本猫)、ペルシャ、バーマン、ブリティッシュショートヘア、エキゾチックショートヘア、コーニッシュ、デボンレックス、ブリティッシュショートヘア、エキゾチックショートヘア、コーニッシュ、などはB型が増えてきますがそれでも15~20%くらいで圧倒的にA型が多いです。AB型は非常にまれです。

人間の場合と同じで異なった血液型の輸血を行った場合は、重篤な副作用が発生します。輸血の時、A型の猫にB型の血液は輸血することはできません。溶血が起こります。
しかし、逆にA型の猫がもつ抗B型抗体は弱いので、もしB型の血液が必要でも、どうしてもA型の血液しかない時は、B型の猫にA型の血液を輸血することは可能ですが、できれば避けたいところです。

クロスマッチの検査結果、無事、血液が適合したので輸血開始となりました。今回は協力できた猫ちゃんがすぐ見つかり、貧血の猫ちゃんも元気になってきました。病院では輸血できる犬ちゃん、猫ちゃんを確保していないので、万が一輸血が必要となると、飼い主さんに探してもらう形となってしまいます。

血液型が一致しなければいけないのはもちろん、年齢も若く(できれば7歳まで)、エイズ、白血病に感染していない、毎年混合ワクチンを行っているなどなど、条件が必要になってきます。

大学の病院では輸血犬、猫ちゃんがすぐに手配できますが、個人の動物病院では血液バンクがないところがほとんどです。今後改善の余地があるところですね・・・・。