子猫ちゃん

職場の倉庫で拾ったという子猫ちゃんが来院しました。

歯の生え具合からおそらく生後1か月前後。鳴き続けているので心配になっていたとのこと。

全身状態をチェックしてみると、体はシラミやノミ糞がたくさんついていました。目やにと鼻水で顔は汚れ、手にもこすった跡があり、このままの状態で放置されていれば呼吸が苦しくなったり、ごはんを食べられなくなったりして、徐々に弱ってしまいます。

幸い、おなかはポッコリと膨れていたので、絶食の期間は短そう。もしかしたら、お母さんのおっぱいしか飲んでいなかったかもしれないのですが、缶詰のごはんをあげてみると、食べてくれました。

自分でうまく食べられない状態ですと、ミルクを飲ませてあげたり、ごはんを人が食べさせてあげたりといったお世話が必要になるのですが、まずは一安心。

目やにと鼻水はネコちゃんの伝染病の猫ウイルス性鼻気管炎(ヘルペスウイルスが原因)の可能性が非常に高いです。またクラミジア感染やカリシウイルスといった伝染病の複合感染の疑いもありました。この症状はネコ風邪と呼ばれるもので、子猫ちゃんですと、咳、くしゃみ、目やに、発熱、食欲不振などが出て重症になりやすく、下痢などの胃腸症状も出たり、食欲がなくなったり、うまく食べられなくなり、急激な衰弱や脱水症状が起こり、死亡することもあります。

治療はインターフェロンという免疫効果を高める薬による注射や内服、それに二次感染を防ぐための抗生物質などが必要となります。また子猫ちゃんの場合には温度管理をきちんと行い、栄養のあるごはんと睡眠が自己免疫力をあげるのに重要になります。治療は症状の程度によりますので、途中でやめたりせずに獣医師の指示通り薬をあげてくださいね。