耳の皮膚病
今日は梅雨本番の雨ないちにちですね。皆さん、体調くずしていませんか?
トリミングで来院の犬ちゃん。トリミングの前に診察をご希望だったので、全身の健康チェックを行うことになりました。
すると、耳の表面の部分が黒くベトベトした様子で耳の淵が黒くなっていました。細菌感染や真菌感染、寄生虫の可能性もあるため、毛を少し取って顕微鏡で検査しましたが、特にでてきませんでした。
この皮膚の様子や検査の結果からおそらく、耳介辺縁皮膚症という病気の可能性が高いです。
症状としては耳の淵が黒ずんで、中には切れて出血する様子も見られます。皮膚がべたついたり、毛がはえなくなってしまったりといったことがあります。
この原因として免疫が関係しており、寒冷被爆から血管内での凝固が起こってしまうため、辺縁から組織が死んでしまう、栄養障害、などが関与しているといわれています。治療法はビタミン剤やステロイド、血液凝固阻止剤、さらには保湿クリーム、抗脂漏シャンプーなどによる対症療法が有効な場合があります。
再発したり、なかなか治療に反応しない場合もありますので、根気よく行うことが重要となります。今回シャンプーでとてもきれいな耳の皮膚になりました。このまま維持できるといいのですが。。。