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細菌立て続けで下痢の犬ちゃん、増えています。
何度かブログでも書いているのですが、病気って不思議と重なるときは重なるのですよね。。。
特にごはんを変えたわけでも、いつもたべていないものをたべたわけでもなく、拾い食いもしないけど、うんちがゆるい・・・・という犬ちゃんが重なって来院しました。
おもに、下痢の原因となるのは細菌性の腸炎をおこしていることが多いです。下痢の犬ちゃんの便検査でよく出てくるのが、芽胞菌とらせん菌です。
芽胞菌はウエルシュ菌が芽胞を形成することによってできます。熱や乾燥に強いため、芽胞菌をもった犬ちゃんのうんちをほかの犬ちゃんがなめたり食べたりすることで、感染も広がります。芽胞菌は毒素を出し、結果として下痢や嘔吐の原因となります。
らせん菌はカンピロバクターという菌が原因です。熱や空気中の酸素に弱いため、新鮮な便でないとなかなか出てきません。子犬の時には感染力が強く、下痢の原因となりやすいです。成犬になると、抵抗力がつき保菌率が低下します。
食餌を変更する、多頭飼育、環境の変化などなどのストレスからも引き起こすことが多いといわれています。
今回はたまたま芽胞菌のいる犬ちゃんが多かったです。治療は抗生物質の内服と必要に応じて、補液をおこなったり、整腸剤の内服薬を投与します。通常は3~5日でよくなっていくことが多いのですが、いつまでも軟便が続いたり、食欲が改善しないとなると、細菌性ではなく、内臓疾患や腸に異常がある場合もありますので、さらに検査が必要となります。
この時期はおなかの調子を崩しやすいので、不必要にご飯を変えたり、おやつをあげたりしないように気を付けてくださいね。