乳腺腫瘍

同じ病気は重なるときは重なります。

先日も乳腺腫瘍の手術があったのですが、また犬ちゃんの乳腺腫瘍の手術がありました。しかも偶然ですが、同じ犬種。

犬ちゃんの乳腺腫瘍は良性と悪性腫瘍の確率が50%といわれています。発生するのは大体7歳過ぎてからで10歳前後が多いようです。

犬ちゃんは片側に5つ合計10個の乳頭があるのですが、単発で発生する場合と何か所かに出来る場合があります。

1か所のみの場合には部分切除を行いますが、何か所かにできていると、その部分だけを切除した場合には再発で別の場所に出来る確率が高いため、乳腺の全摘出をお勧めしています。

1回の手術ですべての乳腺切除を行うと、切除部分も多く、縫合した部分が引っ張られ、術後の経過も厳しいことが多いため、片側の乳腺全部摘出を行い、その1か月後にまた反対の乳腺を摘出という形をとっています。

また、避妊手術をしていない場合には避妊手術と乳腺摘出を同時に行います。乳腺腫瘍を起こしている場合、卵巣、子宮もなんらかの異常を起こしている確率が高いのと、未避妊の場合、高齢になってから子宮蓄膿症を起こす事がありますので、一緒に摘出をオススメしています。

今回の手術も10歳の犬ちゃんだったのですが、麻酔の醒めもよく、無事手術が終わりました。摘出した卵巣、子宮と乳腺は病理専門の先生の所で診断してもらい、異常の有無、良性、悪性の所見、などを調べてもらい、今後の治療の指標とします。

乳腺腫瘍は初めての生理が来るまでに避妊手術をおこなえば、ほぼ100%発生を抑えられると言われています。腫瘍のリスクを減らすという意味でも、発情が来る前の生後6カ月~7ヶ月の間の避妊手術をオススメします。