耳血腫

最近はあまり見なくなったのですが、耳の中に血が溜まって腫れてしまう病気を耳血腫といいます。

原因には様々あり、よくわかっていないのですが、外耳炎を引き起こす、細菌感染、真菌感染、アレルギー、耳ダニ(寄生虫)などによって痒みが生じ耳を強く振ったり、掻いたりすることにより、耳の血管が破れて発症ということがあります。

特に耳の病気が特にない場合でも発症することがあります。また、耳を強くぶつけて打撲したり、ほかの犬に咬まれたりしたときにも起こります。また、確かではありませんが、自己免疫性疾患によっても起こるといわれています。

治療は耳の腫れている部分を切開したり、小さい穴を耳介にまんべんなく開けて行ったりしてまた耳介に血が溜まってこないように縫ったり、軽度の場合には腫れている部分にインターフェロンという免疫を高める薬やステロイド剤を耳介に注入することによって治療できることもあります。

痒みが原因の場合にはその治療をおこなっていかないとまた再発してしまうことがあるので、根本的な原因を治療することが重要です。

治療をせずに放置していると、自然に治る場合もあるのですが、耳の皮膚が縮れて外観的に問題が生じることもあります。また慢性化していたり、再発を繰り返したりしていると、手術を行っても、やはり縮れてしまうことがあります。

いずれにせよ、耳を痒がったり、汚れている場合には動物病院を受診しましょうね。また耳が腫れてきたと感じたら、早い段階で受診をおすすめします。