慢性下痢

この時期、季節の変わり目は嘔吐、下痢で来院する犬ちゃんが結構多いです。

一過性で整腸剤や制吐剤ですぐに落ち着くようであれば、問題ないのですが、なかなか良くならない、痩せてきている、などの症状がある場合は慢性下痢を起こしている可能性があります。

その中でも、3週間以上続いていたり、整腸剤などの対処療法に反応しない場合には検査をいろいろと行っていかなくてはいけない状況になります。また、診断的治療を同時に開始していく場合もあります。

年齢、環境、既往歴、食餌、性別などによって、疑われる病気も変わってきますが、まずは問診、身体検査を行い、便検査で異常が認められない場合にはさらに血液検査、レントゲン検査、超音波検査へと続いていきます。

レントゲンで、何か通常と違うものがうつってきていないか、形は正常か、異物、ガスなどはないかを調べる事が出来ます。

胃腸の構造に異常はないか、リンパ節がはれていないかなどを調べるのには超音波検査はとても有効です。

下痢=腸に疾患があるだけではなく、他の部分に原因があり、結果として下痢に繋がっている場合もあります。ホルモン異常を起こしていないかどうかは血液検査で除外出来ます。

そのうえで、特にこれ!という結果が出てこない場合は試験的に治療を行い、高消化型フードや低アレルゲンフードなどの処方食を試したり、駆虫薬、抗菌薬を飲ませてみます。

それでも調子が改善しないということであれば、内視鏡検査や試験回復を行う必要があります。実際に胃腸の粘膜を少し取って病理検査を行い、鑑定します。

慢性の下痢には食物反応性、抗生物質反応性、ステロイド反応性の下痢があります。また原因がひとつでなく、複数の治療を組み合わせて行わないといけないこともあります。

さきほども掻きましたが、治療はすぐに結果が出るわけでもなく、何度も繰り返しの検査を行ったり、内服薬をある程度、飲ませてみて反応を見たり、といった必要があります。根気よく、一つ一つの治療を行い除外、診断していく必要があるので、薬やご飯の指示があった場合は勝手にやめたり変えたりせずにしましょうね。