子宮蓄膿症

ここ数日、元気がなく、食欲もないと来院した犬ちゃん。

実は2週間前に交配したばかりということで、その影響かもしれないと思っていたのですが、陰部を見ると、赤くはれていて、何か膿のようなものが出ていました。

もしやsign02と思い、エコーを当ててみると、子宮には大量の黒い液体が貯まっている像がみられました。妊娠+であれば、子宮は黒く映り、その中に胎児の白いものがみられるはずなのですが、残念ながら、黒い液体のみがびっしり詰まっているだけでした。

この状態は子宮蓄膿症を強く疑います。

原因として、子宮が大腸菌などの細菌に感染し、炎症を起こして膿が子宮内部にたまることによって引き起こされます。生理開始から10日前後は メス犬の体は、オス犬の精子を受け入れやすくするために、免疫機能が低下します。この時期に菌に感染してしまうと、子宮蓄膿症を起こしやすくなります。

症状は

元気、食欲がなくなる

お水を多く飲んだり、おしっこの量が増える

陰部が腫れて膿が出る(子宮内にたまる場合には出てこないこともあります)

熱が高くなる

などのことで気づき、来院という形が多いです。

この病気は7,8歳で未避妊の犬ちゃんに多いのですが、若い犬ちゃんでも起こることがあります。

治療は外科手術で卵巣、子宮を取り除くことが確実です。内科療法の選択肢もありますが、再発しやすいのと、薬剤の副作用で、嘔吐やよだれ、子宮の収縮力が強くなり過ぎて子宮破裂したり、心臓への負担がかかったりするので、あまりお勧めはできません。

来院した犬ちゃんは緊急手術となり、卵巣、子宮摘出手術を行いました。子宮にはたくさん膿が貯留しており、もし、この膿がおなかに漏れてしまっていたら、腹膜炎を起こして大変なところでした。

手術後の麻酔の覚めも良く、経過は順調です。退院もまじかですsign03