腎臓の腫瘍について
こんにちは、獣医師の横田です
大分暖かくなってきましたね~今回は、腎臓の腫瘍のお話しをさせて頂きます。
高齢になってくると、私達人間と同じようにワンちゃんやねこちゃんも腎臓の病気、腎不全が出てきます。
この腎不全(腎臓が障害されてしまうこと)ですが、原因は様々です。
腎臓が障害されてしまう原因の一つに、腫瘍があります。犬の腎腫瘍は全腫瘍の中で2%以下と言われています。
原発性腫瘍や、転移性腫瘍(他の臓器・器官で発生した腫瘍が腎転移すること)もあります。猫さんでは腎臓のリンパ腫も見られます。
主に画像診断によってある程度、腎臓の形態がおかしいことを見分けることはできますが、腫瘍であるかどうかまでは判断できません。
腫瘍かどうかは、針もしくはもう少し太い針で、腎臓の細胞または組織の一部を取ってきて検査をしたり、またはお腹を開けて腎臓そのものを摘出して、病理組織として検査したりして判断することもあります。
腎不全の原因として、腫瘍の可能性を除外するために、まずは画像診断(超音波)から検査をお勧めいたします。
もし、検査の結果腎腫瘍だった場合、治療法はその腫瘍のタイプによっても変わってきます。
例えば、針生検で猫さんの腎リンパ腫だったことが分かった場合は、摘出はせずに抗がん剤による治療を行ったりします。
検査や治療に関しても、すべての子にあてはまるわけではありません。その子の状態や性格などによってもどこまで突き詰めるべきなのかは変わってくるものだと思います。
何か気になる事がありましたらお声をお掛け下さい~