猫さんの巨大食道症について
こんにちは。獣医師の横田です
今日は、猫さんの巨大食道症についてお話しさせて頂きます。
猫さんの食道は、原発性と続発性に分けられます。
原発性の巨大食道症とは、食道の拡張、食道の蠕動運動の消失、下部の食道括約筋の拡張不全あるいは欠如などを示す一連の症候群であります。
遺伝的に、食道に分布する神経の欠如あるいは異常による病気と考えられています。
症状は、拡張した食道内に食物が停滞する結果、子猫では食後比較的短時間で未消化な物を吐出(吐き出す)します。これは食後数分の間に起こりますが、食道拡大が激しいともう少し後になることもあります。
多くは、吐出物が鼻に入ったり、誤嚥して肺炎や鼻炎を起こしたりして、ひどくなると亡くなってしまうこともあります。治療としては、外科的な方法もありますが、流動食を立位で食べさせる、または食後しばらく立位で食べさせるなどすることで改善を見込めることもあります。
これらの診断は、レントゲンにより食道拡張があるかなどでみます。
続発性の巨大食道症は、胃の出口が塞がってその二次的な影響で食道がひろがってしまうこと、また、大動脈の分岐異常によりその近くにある食道が、締め付けられて前方のみが広がってしまう事、慢性食道炎などにより起こります。
これらの診断も、レントゲンにより食道拡張があるかなどでみます。
治療としては、外科的な方法により良く成る事も多いです。また、流動食を立位で食べさせる、または食後しばらく立位で食べさせるなどすることで改善することもあります。
なにか、気になる事がありましたらおこえをお掛け下さいね~