猫さんの皮膚について
こんにちは獣医師の横田です。
今回は、猫さんの皮膚についてお話しさせて頂きます。
皮膚は表皮、真皮、皮下組織に分けられます。
表皮には、外界から体を守る機能があり、毒物や微生物を防いだり、水分や電解質が失われないようにしています。
その下の真皮に汗腺や脂腺などの排泄機能や、皮膚の張力を支えるコラーゲン繊維があります。
毛包は真皮の下のほうに達していて、毛包は皮脂腺が開口しています。
猫さんの皮膚病はわんちゃんよりも少ないと言われていますが、近年は増加傾向にあります。
その原因としてはさまざまなことがあげられていますが、大気汚染、紫外線の影響、ストレス、免疫能の異常、アレルゲン、感染、皮膚以外の病気、過度のブラッシングなどもその例です。
ねこさんの皮膚病は、ねこさん自身で体をグルーミングしたり、噛んだりすることでより複雑にしてしまい
ます。
これらを踏まえたうえで原因を調べたり、治療を進めて行く必要があります。
被毛検査や皮膚スタンプなどの皮膚検査、時には治療から入ってその経過をみる診断的治療が有効な
こともあります。また、問題が真皮などの深いところにまで及ぶ場合は、組織として皮膚の一部を切除し
て、病理検査として外部検査に出す方法もあります。
何か、気になることがありましたらお声をお掛け下さいね~